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過去の相場に依存しても全く意味がない。

株式投資やFXほどのボラティリティはありませんが、不動産の相場も日々変動しています。

特に一棟収益不動産の場合は金融機関の融資情勢との関わりが非常に強く、『融資が出ている』時は『=買える人が多い=需要が高い』という状況ですので、不動産の価格も高くなり、反対に融資の引き締めがある時は不動産価格は低くなります。

 

なかなか一棟目を買えない方は、この価格変動に惑わされてしまっていることが多いです。

 

例えば、良い物件を見つけて購入申込をしたとします。

しかし、残念ながらこの物件が他の投資家にとられてしまったり、なんらかの理由で購入することができなかった場合、人の心理としては『次も同じような物件、もしくはもっと良い物件を探そう』と思う方が多いと思います。

 

しかし、先ほど申したように不動産相場は動いていますので、今回購入できなかった物件と同等、もしくはそれ以上の水準の物件と巡り会える保証は一切ありません。

相場が上がってしまえば、相場が同じ水準まで戻るまで数年はかかることは多いですし、場合によっては上がり続け永久に戻らないかもしれません。

 

そのような状況で『あの時の物件は良かった』と過去の物件を引き合いに出してしまうと、一生不動産投資をすることができなくなってしまいます。

このように過去の物件を基準にしてしまう方は、非常に多く見受けられます。

そして、私はこれまで何千人という数の投資家と面談してきましたが、このような考えをしている方で不動産投資で大成している方を一人も知りません。

 

確かに、以前の相場より高くなってしまうと損をした気分になりますし、誰もが『あの頃買っておけば良かった!』と思うと思います。

 

しかし、相場の底値で購入することは、未来を予知することができる超能力者以外不可能ですし、そもそも『相場が安い』時は『需要が低い=買える人が少ない=融資が閉まっている』状況なので、金融機関の審査が厳しく、誰もが資金調達できる訳ではありません。

 

物件を検討する時は『あの頃と比べて安いか、高いか』という考えは自分自身が納得できるかどうかの感情論でしかなく、全く論理的ではありません。

そうではなく、『自身のリスク許容度に対して投資すべきかどうか。リスクに見合ったリターンを得られるかどうか』という感情に左右されない物件精査をすることができないと、不動産投資で大成することはできません。

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