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イールドギャップが同じでも、手残りキャッシュフローが違う。

イールドギャップとは、表面利回りから調達金利を引いた数字のことをいいます。

例えば、利回り7%の物件を金利1%で購入すると、イールドギャップは6%になります。(7%−1%=6%)

 

このイールドギャップは物件の良し悪しを決める速算式のような形で使われることが多いです。

そして、6%以上が優良物件と判断されることが多いです。(融資期間30年、フルローンの場合)

 

例えば、自身の取引銀行の金利が1%前後だとします。

利回り6%と利回り7%の2物件を検討する場合、利回り6%の物件は『イールドギャップ5%以下だからやめておくか』、利回り7%の物件は『イールドギャップ6%以上だから精査を進めよう!』と入り口で即座に判断できる訳です。

 

イールドギャップは、投資物件の良し悪しを判断するのにとても重要な指標ですがこれに囚われすぎるのもよくありません。

 

例えば、新築木造・利回り7%の物件を金利1%で購入するのと、築30年木造・利回り10%の物件を金利4%で購入するのは、どちらもイールドギャップ6%になります。

この2パターンは単年で見ればキャッシュフローに大きな差はないでしょう。

 

しかし、新築と築30年ではあらゆるリスクの大きさが異なります。

具体的に言うと、『空室リスク』『家賃下落リスク』『修繕発生リスク』などです。

言うまでもなく、新築より築30年の物件の方がこれらのリスクは大幅に大きくなります。

 

不動産投資は長期保有することが大前提ですので、長期的なシミュレーションは必ず必要になります。

イールドギャップだけみて単年で判断すれば、新築でも築30年でも大差ないように思えますが、長期保有することを考えると築古の物件は大きなリスクを抱えています。

当然、新築と同じキャッシュフローは生まれないでしょう。

 

イールドギャップはあくまで入り口の速算式として参考にするだけにとどめ、長期的な家賃下落や大規模修繕などを加味した長期シミュレーションを忘れないようにしましょう!

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